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2022.03.01

昭和20年8月15日までの朝鮮半島③

2022/3/1 池田みえこ

 

昭和20年8月15日までの朝鮮半島③

 

昭和17年11月25日(水曜日)毎日新報

愛国の至誠は高調 江原道内志願兵試験各地で開始

 

【江原支社発】

昭和18年度江原道の陸軍特別志願兵の募集は先日の10日で締め切ったが、志願者総数は年より多く、血なる江原道青年たちの燃える愛国熱を遺憾なく発揮させていた。

 

志願者の中には中等学校卒業者も多数いて、まだ幼くても血書で採用を嘆願する青年が12名もいた。これは徴兵制実施に感激し一日でも早く帝国軍人になり広大無辺である聖恩に奉答しようとする殉国精神が高潮に達しているからにちがいない。

 

ところで彼ら志願者に対して11月13日から12月8日までの間に、道内を4班に分けて身体検査をすることになり目下各地で実施中で、学術試験は道内を7班に分けて行い来たる12月8日(大詔奉載日)から1月9日まで実施することになった。

 

金化(地域)

徴兵制度を目前にした半島青年たちは感激と勇奮が絶頂に達している。今年度金化郡(5カ所の村)志願兵の志願者の中で郡試験に81名が合格し、去る19日金化盟理教会堂から道臨席官立会いの下に道試験を実施したところ、甲種の合格が27名だったという。当日必ず合格して見せるという鉱石のような意志を抱いた彼らの隠れた美談佳話は、試験官をも泣かせたという。

 

1.新井勝年君は現在金化水利組合会員として勤務し、今回は必ず合格しようと燃え上がる想いを血書にして相手方警察署長に提出したという。

 

2.桂永秀君は現在金化医院薬剤師で母親が病患で危篤だという電報を受けても極秘にして自分の心の奥底に大切にしまい、当日試験を受けたが試験官が「君はどうしてそんなに悲観した顔なのか。」と訊ねても、その時は何も言わず甲種合格が発表されて初めてその事実をいったという。

 

3.金化邑岩井里瑞原の永岡君は乙種合格ということを聞いて自分にとっては信じられずに医師診断を2回3回懇願して、もう一度血書を書き相手方署長に出して、必ず合格させてほしいと泣きながら懇願して一般人たちをも感激させたという。

(写真は試験場と血書)

 

上段左上「国語毎新」(日本語学習の記事)

「高麗神社を修理」

「開拓戦士1万5千」

「低温生活」

「キョウノベンキョウ」(「ぞ」が付く言葉とその意味)

「ゾー」:象

「ゾーキン」:雑巾

「ゾーリ」:草履

「ゾーカ」:造花

「ゾーゲ」:象牙

「ゾロゾロ」:ぞろぞろ

 

 

中央4コマ漫画「ススメ班長さん」

1コマ目「白菜を買ったかね」

2コマ目「(班長さん)お先に失礼」

3コマ目「一緒に帰ろうー」

4コマ目(客観的だった太った人が自ら仕事を手伝う)

 

 

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