TRANSLATED ARTICLES

2022.03.15

ウクライナのゼレンスキー大統領は愛国者か?

2022/03/15 台湾軍事ニュースネット
カテゴリー:外交・防衛

 

ウクライナのゼレンスキー大統領は愛国者か?

はじめに

ウクライナのゼレンスキー大統領を首都キエフから脱出させて国外に亡命政権を樹立しようという動きがある。(2022年3月中旬)英米政府がそれを支援すると報道機関が報じている。(参考資料:1)そもそも、ロシアの侵攻があった2月24日の数日後にはアメリカのバイデン政権がゼレンスキー氏に対して「キエフ脱出・亡命」を薦めたが、彼がそれを断り1か月以上ウクライナ現役兵に加え予備役軍人や市民を組織化し、ロシア軍のキエフ侵攻を阻んでいると報道されている。

 

2014年のミンスク合意違反?

その点だけを見ればゼレンスキー氏はロシアに全力で対抗するウクライナの愛国者のようだが本当にそうだろうか? 2014年にフランスとドイツが仲介の労を取りロシア・ウクライナ間の停戦協定がベラルーシの首都ミンスクで結ばれている。このミンスク合意に反して国内のネオナチやアゾフ大隊・連帯と呼ばれる極右勢力を使い、ロシア系の自国民が住むウクライナ東部ドンバス地方を執拗に攻撃したのが彼だ。(参考資料:2)トルコ製のドローンまで使ったネオナチ勢力の攻撃に、生命財産の危険を感じたロシア系ウクライナ人がプーチンに助けを求めたのが、今回のロシアのウクライナ侵攻に繋がっているのは確だ。

 

マイデン革命の背後には?

また2014年のマイデン革命と呼ばれるウクライナの政権交代も非常に不透明だ。首都キエフでユーロマイダンという勢力が騒乱を起こし、民主的な選挙で選ばれたヤヌコビッチ大統領を失脚させた。この騒乱の陰には当時現職の米国政府国務省高官の影が色濃くうごめいていると言われている。その流れを汲み2019年にゼレンスキー大統領が生まれている。彼は東部ウクライナ出身でロシア語話者だが、ユダヤ系の出身だということも重要な判断の材料だ。経緯は省略するが、歴史的にユダヤ人はロシア人を含むスラブ民族に恨みをもっていて仕返しをしたいと思っていると言われている。

 

アゾフ連隊によるロシア系住民虐殺(オデッサの惨劇)

また2014年には黒海に面した港町オデッサで、アゾフ連隊・大隊と呼ばれる勢力による、ロシア系ウクライナ人の惨殺が行われている。2014年5月2日、オデッサの通りでウクライナ政府を支持する過激派とロシア系住民の衝突が起こった。ロシア系住民は過激派に圧倒されて労働組合のビルに立てこもったが、過激派が火炎瓶を多数ビルに投げ込み、それにより激しい火災が発生し、一説には46人が死亡し200人以上が負傷したと言われている。最近この記事の内容を確認しようとインターネットを検索したが、以前存在した多くの記事が検索できなかったことも不思議に思う。

 

ゼレンスキー大統領の真の意図

これらのことからボクにはどうしてもゼレンスキー大統領がロシアを執拗に挑発し、それに耐えかねてロシアが侵攻してくれば和平を拒否し、徹底抗戦のふりをしてウクライナを破壊したというように見えてしまう。

今回の紛争では、ロシア兵が戦死傷し、ウクライナ市民の多くが家を失い死傷者も多数でている。誰も得をしたように見えないのだが、一人大きく得をした人物(勢力)がある。それは支持率が10ポイントも上昇した米国のバイデン政権だ。アフガニスタン撤退の失敗もあり大きく支持率を落とし今年暮れの中間選挙で大敗すると言われていた米国民主党がこれで一息付けたと思う。もしそのために今回の紛争を起こしたとしたらそれは悪魔の仕業としか言えない。今回軍事・兵力的に大きく劣るウクライナがここまで持ちこたえているのも不思議だ。その背景にはNATOの武器供与のほかに米国の民間軍事会社の支援があると噂されている。

 

日本への影響

日本は少しだけ良い方向に進むチャンスがあったと思う。ロシアが核兵器の使用を示唆した時に安倍前首相、菅前首相が持ち出した「非核三原則」の見直しだ。しかしあの優柔不断な岸田総理がなぜか即座に否定したことでその芽は消えてしまった。
一方西側の経済制裁の続く中で、石油ガス開発プロジェクトのサハリン1・2から日本企業が撤退するように圧力がかかった様子だ。しかし財界はその圧力を政府と一体になってかわそうとしている。日本が撤退すればそれを拾うのは国際金融資本・石油メジャーだと容易に予測される。もともとソ連崩壊後彼らは豊かなロシアの石油ガスなどのエネルギーを支配下に入れようと活動していた。それをプーチン大統領が国営化しグローバルな影響を排除したことで、彼らはプーチン氏をG8から追い出し、できれば失脚させたいと思っていて、今回のウクライナ紛争も彼らがプーチン大統領を追い込んで引き起こしたと考えている。

 

おわりに

このままでいけば、ウクライナは、東部のドンバス(親露)、南部のノボロシア(親露)とポーランド寄りの西部に分割されてしまう可能性が大きいとみている。ウクライナの重要な輸出港オデッサを西ウクライナ勢力が確保できるのかが今後の軍事・政治の活動、交渉の焦点になるかと思っている。オデッサ地方を失うとウクライナは黒海へでることができず内陸に封じ込められる形になってしまうからだ。

さてゼレンスキー大統領は今どう思っているだろうか?愛するウクライナを守れなくて悔しがっているのか?それともユーゴスラビアのようにウクライナを分割させてやったとほくそ笑んでいるのだろうか?

 

参考資料
参考資料1(日本語):英米が大統領脱出準備 亡命政権樹立を支援 ウクライナ、時事通信、2022/3/08
https://news.yahoo.co.jp/articles/9359b68370d8775304cf64d9fca24246edc5e741

参考資料2(日本語):ミンスク合意とは 紛争和平の道筋示すも戦闘続く、日経新聞、2022/2/24
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB232E50T20C22A2000000/

参考資料3(日本語):ウクライナの「マイダン革命」は、アメリカのビクトリア・ヌーランド国務次官補が関与し、ネオナチ的な急進派が紛れ込んだ暴力革命、維新と興亜、2015/6/18
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=369154793275286&id=218421878348579

参考資料4(英語):2014 Odessa clashes、Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/2014_Odessa_clashes

=====参考資料ここまで=====

BACK