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2023.12.25

高額医療問題の根底にある医療利権について|若松ひろし

皆さん、今日は。
参政党・八千代市議会議員の若松ひろしです。
今回取り上げましたのは、「高額医療提供問題の根底にある医療利権について」です。
ことの発端は、八千代市の令和5年9月議会において、中国残留邦人等自立支援事業の医療扶助に関する補正増額議案が上程されたことから始まります。
何とそこには、約1,600万円以上の医療扶助が増額されていたのです。
予めお断りしておきますが、私は“中国残留邦人”だからということで気になったのではありません。現在、八千代市在住の中国残留邦人の方々は、2世帯3名の方々がいらっしゃいますが、その3名に対し、1,600万円という医療扶助はあまりに高額なのではないのか?という素朴な疑問から始まっているのです。
 

高額医療問題の根底にある医療利権について|若松ひろし
これに関して、担当部局の方を呼んで、詳細をお聞きしました。
以下、その結果を述べさせていただきます。
今回の補正増額議案は、現在、八千代市に住む中国残留邦人等自立支援事業の対象者の83歳の女性受給者について出されたものだそうです。
まず私は、たった一人のために1,600万円という高額な医療扶助が支給されるということに驚きました。
 
なぜそうなったのか、その経緯は、以下の通りです。
・令和5年4月に右膝人工関節置換手術のため、当該女性が医療機関に入院したところ、検査により慢性C型肝炎に罹患していることが判明し、主治医より、インターフェロンフリー治療開始の指示があった。
・高額な医療行為であることから、千葉県健康福祉指導課に確認したところ、国民健康保険法における適法の医療行為については医療扶助として支給して差し支えないという趣旨の回答があり、その後、入院や透析治療が開始され、当初予算では不足するため補正増額に至った。
 
ここに出てくるインターフェロンフリー治療とは、現状におけるC型肝炎の標準治療とのことですが、1クール56回の投薬治療を行う必要があり、1回で72,631円、合計72,631円×56回で、4,067,336円もする高額な治療なのです。場合によっては、2クール以降の治療の可能性もあると伺いました。
さらに、人工透析に月50万円×6か月で300万円、また入院外来費が6か月で併せて900万円も計上されています。
ざっと計算すると、今回のたった一人の当該者の方だけで、年間約1,600万円以上の医療扶助が発生し、その全額が国庫や市の財源から負担されることになります。
しかしこれは、結局私たちの負担となって帰ってくることに変わりありません。
 
こうした状況を聞いて、私は、今回の高額な医療行為が、本当に必要だったのかどうか、甚だ疑問に思っています。
そもそも慢性C型肝炎は、すぐにでも治療しなければならない病気ではありません。令和5年1月17日付け東京新聞のネット記事によれば、C型肝炎から肝がんに悪化する確率は、年0.5%から1.5%と言われており、むしろ、高齢者への多量の投薬による副反応や、透析治療による身体への負担の方が心配になります。
〇東京新聞(2023年1月17日WEB記事)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/225688
 
本当に83歳の女性の長寿と健康を考えた時、食事療法とか健康維持のための生活習慣の改善とか、もっと他に支援策はなかったのでしょうか?
 
今や税金や社会保険料などを合わせた国民負担率は5割に近づき、国の医療費の合計は、約50兆~60兆円と言われています。それを補うために、さらなる消費増税や赤字国債の発行が繰り返されているのです。
 
私たちが知らない間に、これほどまでに国の医療費が増加してしまった原因の一つが、医療費無償制度を利用した過剰医療行為がもたらしたものだと言えるのではないのでしょうか?
ここで、あえて言わせていただくならば、私は、このような高額医療の無制限な適用と、生活保護者等を含む医療費無償制度に対し、一定の歯止めが必要だと考えます。
 

このようなことを書くと、「お前は老人を見殺しにするのか!」などというお叱りを受けるかもしれません。
もちろん今を生きる「私たちの命」も大切です。しかし、未来に生まれて来るであろう「子供たちの命」を決して忘れてはならないと思うのです。
子を持つ親ならば、誰もが自分が空腹であっても「自分より子や孫におなかいっぱい食べさせてやりたい」と思うのは当然のことです。
私も4人の子を持つ親として、そうした思いを深く理解しているつもりです。
 
話は変わりますが、「国立社会保障・人口問題研究所」の調査によれば、結婚した夫婦が子供を持たない最大の理由は、お金がかかり過ぎるからだとしています。

第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)調査のポイント、調査の概要
https://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou16/JNFS16_Report02.pdf

 
私が言いたい事は、限られた国の財源をどこにどう使うかによって国の未来は変わってくるのであり、「少子化対策」と称して、未来の子供たちのための予算が本当に実効性をもって使われているかという点です。
 
ここで、一つの事例を上げさせていただきます。
兵庫県明石市は、子供の人口が増えている日本で数少ない都市として有名です。
その元を作った元明石市長の泉房穂(いずみふさほ)氏は、12年間の市長時代に、市の子ども関連の予算を2倍以上に増やし、明石市の人口を10年連続で増加させました。
 
その明石市の子育て支援策の一つに、紙オムツの無料宅配事業があります。この紙オムツ無料宅配という事業は好評で、子育て世代の経済的負担を軽くするだけでなく、月一回の子育て世代の全家庭の見回りという役目も果たしているのです。
ちなみに、今回の八千代市の補正増額に換算すると、64枚入り紙オムツ(約1か月分)は2,735円相当しますので、1,600万円÷2,735円で約5,850 人分の一か月分の紙おむつを無料で支給することが出来るのです!
 
<参考>
【異次元の少子化対策】明石市が行った少子化日本の処方箋とは⁈【元明石市長 泉房穂】

 
八千代市と明石市を比較するつもりはありませんが、今回の医療扶助の補正増額の事例にみられるような高額医療の無制限な適用は、国民感情として、どうしても不公平感を感ぜずにはいられません。
一生懸命働き、税金や社会保険料を納め、ほとんど病院にも行かない大勢の国民からすれば、今回のような本当に必要かどうかもわからない高額医療のツケを払わされるのは、法の下の平等の精神にも反するものではないでしょうか?
 
私たちの使命は、今を生きるこの命を、次の世代にどうつないでゆくかであり、そのための対策こそ優先すべき課題だと考えます。
そして、今こそ立ち止まって、未来の子供たちの声なき声に耳を傾けること、そのためにも、私たち一人一人が薬や注射に頼らないで健康で長生きするための生き方を考えるべき時だと思います。
 
参政党の重点政策の一つである食と健康の問題は、そのための貴重なテーマだと思います。
 

若松ひろし

高額医療問題の根底にある医療利権について|若松ひろし

 

所属議会
八千代市議会議員(千葉県)

 

経歴
妻と子供4人の6人家族。八千代市に暮らして28年。
平成9年にIT会社を設立し、代表取締役に就任。
ITで企業の業務改善に長年取り組んで来た経験と実績を活かし八千代市の諸問題を解決します!

 

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