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2024.04.15

【国会 4/11】 IMFの実態と日本の国益 ~国益に沿わないIMFへの増資に反対~

令和6年4月11日、神谷宗幣 参議院議員が
財政金融委員会で国会質疑を行いました。
 
この日は国際通貨基金(IMF)に対する
約3兆円の追加出資に関して審議が行われました。
 
神谷議員は、以下の内容について質問しました。
・IMFに関する基本的事項の確認
 (設立経緯・活動内容・主導権を持つ国)
・IMFへの出資に関する財務省および日本のメリット
・対日4条協議の問題点
 
そして法律の一部を改正する法律案の採決が行われ、
神谷議員は反対の立場で討論を行いましたが、
最終的に法案は賛成多数で可決されました。
 
動画はコチラから視聴できます。
https://www.youtube.com/watch?v=2AIHtoiiAIc
 
【国会 4/11】 IMFの実態と日本の国益 ~国益に沿わないIMFへの増資に反対~
 

IMFの設立の経緯・活動内容そして主導権を握る国は?

神谷議員はまず議論の前提として、
IMFに関する基本的な事項を確認しました。
・設立の経緯
・活動内容
・主導権を握っているのはどの国か?
 
IMF(国際通貨基金):
グローバル金融セーフティネットの中心を担う重要な機関
 
・1945年設立:
 第二次世界大戦後、新しい国際経済協力の
 枠組み・国際金融秩序を作る流れの中で、
 特に国際通貨・システムの中核を担う機関
 として設立された(1952年日本加盟)。
・加盟国:約190カ国
・出資割当額(クォータ)シェア:
 ・第1位:アメリカ(17.4%)
 ・第2位:日本(6.5%)
・主な活動:
 1.様々な危機に見舞われた加盟国への迅速な融資支援
 2.中立的・専門的な知見に基づき世界経済見通しを公表する
  各国の経済状況の分析・必要に応じた政策提言
 (サーベイランス)
 3.新興国・途上国への技術協力

 
【国会 4/11】 IMFの実態と日本の国益 ~国益に沿わないIMFへの増資に反対~
 

IMFへの出資にメリットはあるのか?

神谷議員は財務省の答弁に加えて、
ブレトン・ウッズ会議により
戦後の基軸通貨が米ドルに決まり、
IMFの主導権もアメリカが握っていることを指摘しました。
 

そのような歴史的背景や実態を前提にして、
今回の出資が財務省の政策運営および
日本全体にとってどのようなメリットがあるのか
鈴木財務大臣に問いただしました。
 
【国会 4/11】 IMFの実態と日本の国益 ~国益に沿わないIMFへの増資に反対~
 
鈴木財務大臣の答弁は以下のようなものでした。
・加盟国が様々な危機に直面する状況で
 IMFの役割は一層重要になっており、
 増資によってIMFの能力を強化する
 ことが必要。
・IMFにおける日本の発言権を確保し
 政策課題の決定に強く関与することは
 日本の国際社会におけるプレゼンスを
 高める。
・グローバルな課題解決を通じて日本の
 国益にも資するものである。
 
日本のメリットとして
到底納得できるものではありませんでした。
 

 

IMFの政策監視(サーベイランス)は有益か?

さらに神谷議員はIMFのサーベイランスに
切り込みました。
 
IMFの助言は、
必ずしも加盟国の利益に
なっていないのではないか、
 
むしろアメリカを中心とした
グローバル企業だけの利益に
なっているのではないかという疑念です。
 

例):ボリビアの水道事業の民営化:
アメリカのベクテル社が水道事業に参加した結果、
水道料金が2倍以上に上がった。
水道水が飲めなくなった貧困層の人々は
汚染水・腐敗水を飲まざるを得ず、
多くの人が亡くなった。
 

このような事例はボリビアだけでなく
中南米の多くの国で見られます。
またアジアでもタイや韓国において、
アジア通貨危機の後
IMFにより厳しい政策が取られました。
 
【国会 4/11】 IMFの実態と日本の国益 ~国益に沿わないIMFへの増資に反対~
 

国連などの国際機関への幻想を捨てよ!

多くの日本人は、国連などの国際機関が
誤りを犯したり
理不尽なことをすることはないと
楽観的に考えがちです。
 
神谷議員は、日本の政治家として、
国民に国際情勢の変化をしっかりと伝えた上で
公金を国際機関に拠出することがいいのかどうか
議論を投げかけるべきであると主張しました。
 
そして、IMFの日本経済に対する提言
(対日4条協議)の問題点を指摘しました。
 
IMFの主な提言:
・2030年までに消費税率を15%に引き上げる必要がある
・量的質的金融緩和政策を終了させ短期政策金利の段階的な引き上げを検討すべき
・移民受け入れを暗示するような労働市場の構造改革
・社会保険料の増額
・脱酸素とグリーン経済への移行
・男性の育児推進
・国内生産者の保護よりも輸入を進めるグローバルシステムの推進
 
このような事実を前提にして神谷議員は、
IMFの提案が我が国に対して
どの程度拘束力を持つのか、
また出資金を増額することによって、
我が国にとって不利益な提案内容を
変更させることができるのか
と質問しました。
 
鈴木財務大臣からは、
対日4条協議や個別の政策提言には
法的拘束力はない
という答弁が得られました。
 
ただ、IMFの提案内容の変更を試みることはない
とのことでした。
 
【国会 4/11】 IMFの実態と日本の国益 ~国益に沿わないIMFへの増資に反対~
 

IMFは、
”専門的知見に基づき中立的な立場で経済状況を分析する役割を果たしている”
”IMFに出向している職員は各国政府ではなくIMFに対してのみ責任を負っている”
という見解でした。
 

IMFの提言を受け入れても日本経済は停滞したまま

「法的拘束力はない」ということですが、
過去の日本の政策は
IMFの提言通りに進んでいると言わざるを得ません。
しかしこの30年間、日本の経済は停滞しています。
 
神谷議員は、
日本経済が活性化しないような
見方によっては内政干渉とも言える
IMFの提言を受け入れ続けるのは
おかしいのではないかと訴えました。
 
またウクライナの復興支援に関しても、
結局IMFや世界銀行により
アメリカを中心としたグローバル企業が
ビジネスを始めるような
仕組みができているのではと懸念されます。
 
IMFなどの国際機関に出資することは、
本当に日本の国益にかなうのでしょうか?
 
【国会 4/11】 IMFの実態と日本の国益 ~国益に沿わないIMFへの増資に反対~
 

新たな国際秩序の中で日本の立ち位置を考え直すべき!

先の大戦後、戦勝国が作った構造の中に
日本は組み込まれてきました。
しかし、戦後80年を迎えようとしている今、
新たな国際秩序の中で
日本の立ち位置を考え直すべきではないでしょうか?
 
神谷議員は参政党の主張として、
「行き過ぎたグローバリズム」
国際機関・金融機関・グローバル企業が連携して、
世界の弱い国々を経済的・政治的にコントロールする状態は
おかしいと明言しました。
 
日本も経済力・国力が衰えている状況なので、
コントロールされないように
声を上げていく必要があります。
 
協力は大事だと認めつつ、
お金を出すだけ出して
言いなりになるようなことにならないように
しっかりと交渉することを要望して
質疑を終了しました。
 
最後に神谷議員は、
「国際通貨及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律」
の一部を改正する法律案に
反対の立場で討論に臨みました。
 
・IMFはその設立の経緯からも特定の国々の意向が
 強く反映されており、そのためIMFの事業や
 助言が常に公正かつ中立であるとは言いがたい。
・我が国に対する助言に関しても経済政策に
 結びつけた内政干渉とも言えるものが多く見られ、
 それに基づいた政策は日本経済の活性化に
 寄与しているとは考えにくい。
・それどころか日本の強みが損なわれる結果に
 つながっている。
・このような活動をする機関に対し我が国が
 政策を大きく変更する権限を持たず、
 さらに追加の出資金を出すことは我が国の
 国益に沿わないと考える。
 

残念ながら採決の結果は、
賛成多数で原案通り可決というものでした。
 
詳細は動画をご視聴下さい。

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