NEWS

2023.06.01

【質問主意書】 妊娠中や授乳中の新型コロナワクチン接種が胎児等に及ぼす影響に関する質問主意書

令和5年5月31日付で下記の通り質問主意書を提出しました。
政府からの答弁があった際には、こちらに掲載いたします。
 
『妊娠中や授乳中の新型コロナワクチン接種が胎児等に及ぼす影響に関する質問主意書』
 
 ファイザー社と米国食品医薬品局(FDA)は、令和三年三月の時点で、mRNAを基にした新型コロナワクチンBNT162b2(以下「新型コロナワクチン」という。)が妊婦、胎児及び授乳中の乳児に対して潜在的な影響を持つ可能性を事前に認識していたとして、各国の医療団体等から指摘を受けている(PHMPT、全国有志医師の会、Canada Health Alliance等)。
 
 これは、FDAが裁判での開示命令に従って公開したデータファイル(ファイザー社が新型コロナワクチンの承認申請のためにFDAに提出したファイル。以下「本件文書」という。)から発覚した内容であり「妊娠と授乳に関する累積的レビュー」(PREGNANCY AND LACTATION CUMULATIVE REVIEW)として、薬剤開発時点から令和三年二月二十八日までの症例に関する調査データが報告されている。
 
 この調査によれば、四百五十八件の妊娠中の新型コロナワクチンの曝露に関し、疼痛(百一例)、頭痛(五十七例)、自然流産(五十一例)、疲労(四十三例)、発熱(二十六例)、悪寒(二十四例)、筋肉痛(二十三例)、悪心(二十二例)、関節痛(十六例)、浮動性めまい(十五例)、倦怠感(十二例)、リンパ節症(十一例)、無力症(十一例)が生じているとされている。
 
このうち、流産は稽留流産等も含めると五十三件あり、流産を免れても、早産で出生した六人に有害事象が認められ、うち二人が死亡し、一人に深刻な後遺症が残っている。これらの事象は、胎盤を通過した新型コロナワクチンあるいは新型コロナワクチンの成分であるスパイクタンパク質が、胎児に影響した可能性があることを示唆している。
 
 また、二百十五件の授乳中の新型コロナワクチンの曝露に関し、発熱や頭痛、下痢などの様々な有害事象が見られ、中には、易刺激性や発疹、血管浮腫など十件の重篤な有害事象が発生し、うち六件は乳児で報告されている。これらの事象は、母乳を介して、乳児に新型コロナワクチン又は新型コロナワクチンの成分であるスパイクタンパク質が影響を及ぼす可能性を示唆している。
以上の事実を踏まえ、以下質問する。
 
 政府は、ファイザー社とFDAが、令和三年三月の時点で、新型コロナワクチンが妊婦、胎児及び授乳中の乳児に対して潜在的な影響を持つ可能性を事前に認識していたという事項について、これまでの複数回にわたるファイザー社との新型コロナワクチン購入契約時に説明を受け認識していたか。
 
 前記一の事実について、現在はどのように認識しているか。
 
 ドイツのワクチン接種に関する常任委員会(STIKO)は、先日、「五十九歳までの健康な成人および妊娠中の女性には、通常、これ以上のブースターワクチン接種は推奨されない」と勧告した。政府は、この勧告の内容を把握しているか。
 
 厚生労働省が令和五年三月十日に発出した「新型コロナワクチン(mRNAワクチン)注意が必要な誤情報」では、「ワクチン接種が流産の原因となる」という事項について「誤情報」と認定し、「ワクチンが胎児や生殖器に悪影響を及ぼすという報告はありません。妊娠中の方も、ワクチンを接種することができます。妊娠中の時期を問わず接種をおすすめします」との記載がある。
  ここでいう「ワクチンが胎児や生殖器に悪影響を及ぼすという報告」は、具体的にどの報告機関が政府のどの部署に報告するものを指すか。また、本件文書の記載を見れば、新型コロナワクチンが胎児に悪影響を及ぼす可能性が示唆されているところ、政府の言及するように、「ワクチン接種が流産の原因となる」ことが、明らかに「誤情報」であると断定できないように思われる。厚生労働省による令和五年三月十日発出の前記文書は撤回して見直すべきではないか。
 
 厚生労働省のウェブサイト「新型コロナワクチンQ&A」では、「ワクチン自体が母乳に移行する可能性は低く、万が一mRNAが母乳中に存在しても、子どもの体内で消化されることが予想され、影響を及ぼすことは考えにくいと報告されています」との記載がある。ここでいう報告とは、どの報告機関が政府のどの部署に報告するものを指すか。本件文書の記載を見れば、母乳を通じて、乳児にワクチン又はワクチンの成分であるスパイクタンパク質が影響を及ぼす可能性が示唆されており、前記Q&Aについては、内容を再評価し、出し直すべきではないか。
 
 現在、政府が把握している妊娠中及び授乳中のワクチンの曝露について、それぞれどのような副反応事例が何例あるか。授乳を介した曝露事例は何例あるか。
 
 妊娠中は、普段より免疫力が低下していることから、BCGや、麻疹風疹ワクチンは接種できないこととなっている。この点、新型コロナワクチンは特例承認されたものであり、現在まで一部臨床試験中のワクチンである。政府は、どのような知見をもとに、妊娠中でも接種することが望ましいと判断したのか。また、妊婦や授乳中の乳児の安全性について、これまでどのような治験を行ってきたか。
 
 過去、人口の半数を超える国民が、臨床試験中の新型コロナワクチンを短期間で複数回打ったという事象は、歴史的に存在しない。そうであるとすれば、新型コロナワクチンを接種した国民の生命、身体を守るために、新型コロナワクチンを推奨してきた政府が主導して接種者の健康状態に係るデータを取得し、長期的な検証を行う必要があると考えるが、政府の見解を示されたい。
 
 右質問する。

BACK