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2023.06.20

【質問主意書】 オンラインカジノに対する政府の取組に関する質問主意書

令和5年6月20日付で下記の通り質問主意書を提出しました。
政府からの答弁があった際には、こちらに掲載いたします。
 
『オンラインカジノに対する政府の取組に関する質問主意書』
 
 日本では公営ギャンブル以外の賭博が法律で禁止されており、オンラインカジノを利用した賭博は、日本では犯罪行為となる。それにもかかわらず、国内には二百万人以上の利用者がいると言われている。実際に、国内からのオンラインカジノへのアクセス数は米国、ドイツに次ぐ世界三位となっており、日本は今や「違法カジノ大国」であると報じられている(日本経済新聞二〇二一年十二月十九日)。
 
 一方、IMARCグループ調査によれば、世界のオンラインギャンブルの市場は、急速に拡大をしており、二〇二〇年に約五百九十八・八億米ドル、二〇二一年に七百二十三億米ドルの規模にまで拡大しているという。この市場の拡大に伴い、オンラインカジノの利用者数も増加することが予想される。
 
 しかしながら、オンラインカジノは、リアルカジノと比較しても高いリスクを伴い、ギャンブル依存症や金銭問題につながることが指摘されている。アクセスの容易さや匿名性の確保、デジタルマネーの利用による賭け金の実感の希薄さなどが、その要因と言われる。このため、市場規模の拡大に伴い、利用者数の増加も予測されるが、ギャンブル依存症や金銭問題の解決には、より困難が伴う。
 
 この点、国内のオンラインカジノに係る賭博事犯の摘発事例は、二〇二〇年中十六件、二〇二一年中十六件、二〇二二年中十件と極めて低調である。このままでは、オンラインカジノの運営者や利用者を減らすことはできず、ギャンブル依存症やそれに関連する金銭問題を解決する道のりは非常に遠いと言わざるを得ない。
 
 海外では、フランス、イタリアなど十八か国がブロッキングを強制手段として使用しているほか、ブロッキングの対象とするウェブサイトのリストを公開するなどの対策を講じている。また、韓国では、不法射幸産業監視・通報センターを設置し、オンラインカジノ業者の監視を強化しているほか、オーストラリアでは、二〇二三年四月に「オンラインカジノ」などインターネット上で運営されている賭博へのクレジットカードによる支払いを禁止する方針を発表し、年内に法案を議会に提出予定であることが報じられている。このように、諸外国では、強固な取組を行っている。
日本においても、「違法カジノ大国」としてのイメージを払拭するためにも、国家レベルでの取組が急務である。
 
 以上を前提に、以下質問する。
 
  二〇二〇年から二〇二二年までの国内のオンラインカジノに係る賭博事犯の摘発事例について、検挙された者のうち、金銭を賭けさせていた者、賭客はそれぞれ何件か。捜査の端緒としてどのようなものがあるか。検挙された事例のうち、「賭博場である店舗で行われる業者」以外の業者を取り締まったものは何件か。海外のサーバーが用いられていた件数は何件か。それぞれの捜査の端緒は何か。
 
  二〇二二年六月一日の衆議院予算委員会において、岸田首相は「オンラインカジノ(中略)は違法なものであり、関係省庁が連携をし、厳正な取締りを行わなければならないと思います。また、資金の流れの把握、実態把握、これをしっかり行うことが重要である」と答弁しているところ、同答弁以降、実際の検挙率は増加したか。また、同答弁以降、政府はどのように関係省庁間の連携を図り、どのように厳正な取締りを進め、資金の流れの把握及び実態把握を進めてきたか。
 
  政府は、内閣衆質二〇八第一二〇号(令和四年六月二十一日)の答弁において、いわゆる「オンラインカジノ」に対する対策については、関係省庁がそれぞれの所掌事務に基づいて実施し、引き続き関係省庁が連携し、必要な対策を講じる旨答弁している。これまでどの省庁がどのような方策を行ってきたか、示されたい。
 
  警察庁及び消費者庁が、ウェブサイト上において、オンラインカジノを利用した賭博が違法であることについて、啓発を行っているところ、その啓発の効果測定はどのようにされているか。
 
また、一部ウェブサイトなどでは、オンラインカジノがヨーロッパやアジアの国で認可されている限り、合法的にプレイできると誤導するような記載があるサイトが存在し、オンラインカジノを利用する国民の中には、そのようなサイトの記載により誤った理解をしている場合があるようである。これに対し、海外で合法的に運営されているオンラインカジノを利用した場合でも、利用者側に犯罪が成立することについて、より理解しやすいよう、前記の啓発内容の記載を工夫したり、より広い媒体で啓発を行ったりするなど方法があると思われるが、この点について、政府はどのような対策を講じるか。
 
  二〇二二年十一月二日の衆議院法務委員会において、「例えば海外オンラインカジノを行うといったような、日本では違法であっても海外では合法の場合について、違法行為が処罰の対象となるよう、海外サーバーや、事業者の所在する海外の捜査機関と協力する枠組みはあるのでしょうか」との質問に対し、法務省は、「共助犯罪に係る行為が外国において行われたとした場合におきまして、その行為が当該外国の法令によれば罪に当たるものでないとき、我が国と捜査共助条約等を締結していない外国に対しても、外交ルートを通じて国際捜査共助の要請を行うこと自体は可能」と答弁している。
 
 この点、オンラインカジノのウェブサイトの中には、日本語に対応していることを宣伝文句に、日本の顧客を誘引するサイトが散見される。政府は、このようなサイトがあることを承知しているか。これらのサイトの運営者に対し、処罰の対象となることについて警告を行ったり、外交ルートを通じて国際捜査共助の要請を行ったりした事例はあるか。
 
 前述した各国の取組について、政府は承知しているか。日本でも右のような対策を講じることにつき、政府は、検討を行ったことがあるか。今後、右のような対策を行うことに対しての政府の見解如何。
 
右質問する。

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